★イエス・キリストの降誕を祝う★
★クリスマス★
「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主(すくいぬし)がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」ルカによる福音書2章10、11節
●クリスマスについて
クリスマスって何の日?サンタさんの誕生日!なんて答えが返ってきそうですが、クリスマスという言葉を分解してみれば、意味が見えてきます。Christは「キリスト」、Masは「ミサ(Mass)」と同じ「礼拝」という意味です。救い主イエス・キリストがこの世に生まれたことを祝う日です(ちなみに12月25日がキリストの誕生日というわけではありません)。神である方(神の子)が人としてこの世に生まれてくださったということ、言いかえればキリストが神であるということが。わたしたちの信仰の中心なのです。
葛飾教会のとなりの葛飾こどもの園幼稚園では毎年クリスマス礼拝で年長さんがクリスマス・ページェント(キリストの降誕劇)を演じます。実はイエス・キリスト誕生の出来事は聖書の中でも、ごく短い記述です。「新約聖書」のマタイによる福音書(1・2章)とルカによる福音書(1・2章)に記録されています。ぜひ読んでみてください、ページェントの場面とつながることでしょう。
●ページェントについて
幼稚園では毎年クリスマスになると年長さんがイエスさまの誕生の出来事を歌いながら演じます。この生誕劇をページェントといいます(中世ヨーロッパでは街々を巡りながら聖書の出来事が演じられていたそうです)。ただの劇ではなく、劇自体が神さまへのささげもの、礼拝です。
●ページェントの場面と登場人物
<背景>
イエスさまが生まれたのは今から2千年ほど前、ローマ帝国の時代でした。当時、イスラエルという国はすでに滅ぼされてしまっていて、ローマ帝国の中のユダヤという地方を領主ヘロデが治めている時代でした。国を失ったユダヤ人たちでしたが、再建されたエルサレム神殿を中心に、聖書の掟を守り、かつて預言者が予告した救世主の到来を待ち続けていました。彼らは立派な王が現れてイスラエル王国を再興してくれることを期待していたのです。でもその方は誰もが想像しなかった形で来られました。
<天使のお告げ>
ある日、田舎の町ナザレに住むマリアに天使ガブリエル(「神の人」という意味、天使に性別はありませんが男性の姿であったようです)が現れます。天使はマリアに「おめでとう」と言います。そして続けて「あなたは男の子を宿します。その子は偉大な人と呼ばれます」と言います。この言葉にマリアは困惑します。大工ヨセフと婚約中だったからです。「そんなことがありえるでしょうか?」と。しかし、ガブリエルが「神の力(聖霊)があなたを包みます。神にできないことは何ひとつありません」と答えた時、マリアは「お言葉どおり、この身になりますように」と受け入れます(ルカによる福音書1章)。ページェントの場面にはありませんが、婚約者ヨセフにも天使は現れて、マリアが宿した子は聖霊によるのだ、心配しないでマリアを妻として迎えなさい、生まれてくる赤ちゃんにイエスという名前を付けなさい、と告げています(マタイによる福音書1章)。
<ヨセフとベツレヘムの馬小屋>
ちょうどその頃、ローマ皇帝アウグストゥスが全領土の住民に戸籍登録をするように命じます(ルカによる福音書2章)。そのためヨセフはお腹の大きくなったマリアを連れて故郷の町ベツレヘムへ向かいました。ベツレヘムはダビデの町、大工ヨセフはかつての偉大な王ダビデの血筋だったのです。しかし、やっとのことでたどり着いた町は、帰郷した人たちでいっぱい、泊まる場所もないほどでした。ページェントでは「トントントン宿屋さん、どうか一晩泊めてください」「どこのお部屋もいっぱいですよ」と楽しく歌います。マリアは生まれた赤ちゃんを布でくるみ飼い葉おけ(つまり家畜のエサ箱です)に寝かせます。
<羊飼いたち>
救い主キリストの誕生はまず、夜空の下で羊の群れの番をしていた貧しい羊飼いたちに知らされます。夜空に突然まぶしい光がさし、天使が現れ、「今日、ダビデの町で救い主が生まれました。その方は布にくるまれて飼い葉おけに寝かされています」と羊飼いたちに告げます。つづいて夜空に天使の大軍があらわれ「天には栄光、神にあれ、地には平和、人にあれ」と賛美します。天使たちが去ると、羊飼いたちはベツレヘムへと駆けだします。飼い葉おけに寝かされている赤ちゃんなんて、見たことありません。それが救い主の印でした。彼らは救い主に出会うと、天使の言ったとおりだったと大喜びし、会う人、会う人にそのことを話しました。
<東方の博士たち>
救い主の誕生を訪ねてきたもう一組の人たちがいます。遠い東の国(おそらくはアラビア半島)からやってきた占星術の学者たちでした(マタイによる福音書2章)。星を調べていた彼らに、ある時、明るく光る不思議な星が現れます。ユダヤ人の王が誕生したしるしでした。その方に一目会おうと彼らは贈り物をもって旅に出ます。明るい星が行く手を指し示し、とうとう赤ちゃんイエスのいる家へとたどり着きます。宝の箱からとり出した贈り物が、黄金、乳香、没薬、いずれも貴重なものでした。
<インマヌエル(ページェントでは預言者の歌の中にでてきます)>
「『見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。』この名は、『神は我々と共におられる』という意味である」(マタイによる福音書1章23節)。キリストが人としてこの世に生まれたことこそ、神さまがわたしたちを愛していてくださる、いっしょにいてくださる、というしるしなのです。


【2025アドベント/クリスマスのご案内】
◇11/30(日)アドベント第1主日礼拝9:00~/10:30~/19:00~(アドベント・キャンドル・サービス①)、小学生MEBIG礼拝 9:00~
◇12/7(日)アドベント第2主日礼拝9:00~/10:30~/19:00~(アドベント・キャンドル・サービス②「メサイア」)
◇12/14(日)アドベント第2主日礼拝9:00~/10:30~/19:00~(アドベント・キャンドル・サービス③)
◇12/21(日)クリスマス礼拝9:00~/10:30~/19:00~、小学生MEBIGクリスマス礼拝 9:00~、ユース・クリスマス会 15:00~
◇12/22(月)こどもキャロリング16:45(小学生教会2階集合)
◇12/24(水) クリスマス・キャンドル・サービス
第1部 17:00~18:00(在園児とその家族)
第2部 19:00~20:15(小学生以上、一般)
礼拝は予約不要、出入り自由です。どうぞおいでください。入場料や参加費などはありませんが、礼拝の中では神さまへのささげものとしての献金があります。
12/7夜のアドベント・キャンドル・サービスでは、去年から葛飾教会でメサイアを練習してきた「メサイアを歌う会in葛飾」のメンバーが、ヘンデル作曲「メサイア」から「グローリー・トゥー・ゴッド(天にはさかえ、神にあれ)」「For unto Us a Child Is Born(神のひとり子を)」「Hallelujah(ハレルヤ)」を歌います。


