第8首都圏宣教セミナー・オンライン
牧師と教会員のための
「こんな時どうする?」
~教会実務を神学する~
教会役員の奉仕、会計や文書管理、そして牧師謝儀や宗教法人などの実務、一般企業とは違う教会ならではの問題課題にどう取り組むか、信徒の立場から考えてきたことを牧師との対話を軸にしながらお話しします。経験者にも未経験者にもきっと役立つ、実践的なセミナーです。
たとえば・・・「50代男性教会役員。普段は企業の営業部で課長として働く。この度、40名ほどの平均的な教会の役員に選ばれたが、教会の実務に関しては素人。企業経験を活かすつもりだったが、色々と分からないことが出てくる。教会と企業の考え方の違い、また教会運営に関する制度の違いなどに直面する。会計、宗教法人、牧師の福利厚生、、、役員会に出ても、なかなか話がわからない。時に、役員同士で意見の衝突も起こる。教会実務に携わる役員として、どうすれば良いのだろう?」
今回のセミナーでは、首都圏宣教セミナーの世話人の一人でもある山崎龍一氏に、ご自身の著書「教会実務を神学する」(教文館)の内容をたっぷりお話しいただきます。本書は、山崎氏が実務者として、教会やさまざまな宣教団体の運営に関わってこられた経験と祈りから生まれたもので、信徒の立場から書かれためずらしい本です。これから、教会役員の必読書となっていくことでしょう。
今回はオンラインで、また土曜日の開催となります。ぜひこの機会に、教会員の皆様もお誘いいただき、ぜひご参加ください。
【講師プロフィール】
山崎龍一(やまざき りゅういち)1963年東京都大田区生まれ。大学卒業後、会社員及び公益法人勤務を経て1993年からKGK(キリスト者学生会)主事、1995年から同事務局長、2008年から総主事、現在お茶の水クリスチャン・センター常務理事。太平洋放送協会理事、東京基督教大学常任理事、聖書宣教会監事、早稲田奉仕園監事。
第8回首都圏宣教セミナー講師
山崎龍一さんインタビュー
ーー今回、山崎さんは信徒の立場でこの本を書かれたということですが、どうしてこのような本を書きたいと思われたのですか?
山崎:基本的には3つあります。1つは学生伝道団体に勤めていた時、働きはとてもすばらしくスタッフもとてもやる気があったのですが、経済的なことや法令的なことが後回しになってしまっていて、給与も遅配をしていたりとか、そいういうことがありました。でも、献金額がグッと増えなくても、やり方を整えていくことで遅配がなくなったりとか、いろんなサポートができるようになったので、要はきちんと事務関係を整えていけばいいのだ、ということが原体験にあります。
次に、教会でみなさん一生懸命奉仕されているのですけれども、専門家ではないために、お金のこととか、法律のこととか、税金のこととかが、若干うまくいかないようなところがあります。そういうことをなくすために、みなさん全員で奉仕されていることなので、トラブルがないように収めていくためにも、事前に必要な知識となればと思っていました。
3つめは、残念ながらトラブルを直していったり修正をする時に突然、「この世のやり方はこれなんだ」ということで、今度は逆ブレしてしまって、教会らしさや、教会がもともと持っているあたたたかさより、「これが法律です、これがルールです」とガチガチとなっていく時に、実は大事なものが失われていくということがあると思っていました。よい形で修正していくためにも「教会的な、ものの見方をする」ということをメインに考えていました。
ーーなるほど、ほんとうに山崎さんの実体験から生まれてきている本だということなんですが、今回書かれた「教会実務を神学する」という本はどういう内容になっていますか?
山崎:タイトルは「教会実務を神学する」という、ちょっと大上段からな感じで、わたしも信徒の立場なので、僭越な気もするんですけれども、要は、教会もこの世に建てられていますので、この世の法令とか、さまざまなお金の問題とか、リアルな問題がたくさんあります。それに対して、神学という言葉を使っていますが、キリスト教的世界観、教会らしく考えたらどう見えるかという見直しをしたいと思いました。もしかしたら法律上正しいことは正しいのは間違いないんですけれども、それを教会らしく見直すと三角なものがちょっと四角になるとか、丸なものが楕円になるとか、見方が多少変わってくることがあって、そういう教会らしいものの見方を建て上げたいということが主眼だと思います。
ーー本当に教会にとって必要な内容だなと思うんですけれども、今回、このセミナーでお話しいただけるということで、どういう方に来ていただきたい、聞いていただきたいと思っておられますか?
山崎:今回はなによりも教会の役員の方々、役員の経験者ですとか、これから役員になろうかと思っている方々に一番聞いていただきたい、シェアしたい内容です。当然、役員会の中には牧師先生も入っておられるでしょうから、先生方にもご参加いただければと思っております。
ーーもうすでに多くの役員の方や先生から登録があって、ほんとうに楽しみにしておりますけれど、最後に、まだ参加を考えている方々に一言お願いします。
山崎:お話ししましたように、メインは「教会らしくものを考える」「教会らしくこの世に向かい合う」ということなのですが、それはあくまでものの見方です。今回は、税理士、宅建士、行政書士、弁護士、社会保険労務士、ファイナンシャルプランナーと、専門家の方々が来てくださいますので、ものの見方と同時に、それを実際にどう手続きしたらよいのか、どのように扱ったらいいかというプロの方々のお話も伺いますので、ぜひご参加いただければと思っております。
ーー今までいろいろな教会に、どのように関わってこられましたか?
山崎:いままでいくつかの教会の役員研修会にお招きいただくことが何度かありました。役員研修会での内容は教会によって様々ですし、わたしも他教会員なので、くわしく細かいことまではわかりませんが、大きく分けると1つは、その教会で取り扱うことが大事だとわかっていながら、教会の交わりって密なので、内部で言いにくいことってあったと思います。大切だけど言いにくいことの一番目は、なんといっても牧師の謝儀とか、牧師館とか、それから社会保険を含む待遇の問題です。みなさん大事だと思っていながら、ふだんお世話になっている先生と、あるいは役員と、直接話をすることが難しいので、わたしのような第三者が来て、すこし全般的なゼネラルな話をすることで、着地できるということがあったかなと思っています。
2つ目は宗教法人関係です。わたしは行政書士ではありませんので、手続きのことはプロにお任せしますけれども、でも、宗教法人はどういう法令で成り立っていて、どいういうことを気を付けなければいけないか、まさに教会らしく法人を見るとはどういうことかっていうことはとても大事な分野だったので、いろいろとお話をさせていただきました。
基本的には自分の所属している教会での原体験と、お交わりいただく教会での、それは原体験というよりも話をうかがう範囲ですけれども、そのようなことがベースになっています。
ーー本当に楽しみなセミナーです。今日は山崎さん、どうもありがとうございました。
山崎:ありがとうございました。
ーー山崎さん、ご趣味はありますか?
山崎:趣味はサッカー観戦です(笑)。小学校、中学校、高校とサッカー部でしたので。で、サッカー観戦といっても、自分が監督だったら、この選手を使うかどうかとか、そういうことを勝手に考えているサッカー観戦です(笑)。ここでは選手交代はダメとか、いいとか。なんで今日この人はボランチなんだとか、そういうことは勝手に考えて遊んでいます。
(聞き手:阿部頼義)